熟練の職人が研ぎ上げる優美な切れ味「龍泉刃物」
越前打刃物は、1337年に京都の刀匠・千代鶴国安(ちよづるくにやす)が現在の福井県越前市に来住し、農民のために鎌を作ったことが始まりといわれています。700年近い歴史があり、1979年に刃物産地では全国で初めて伝統的工芸品に指定されました。
「龍泉刃物」は70年以上続く刃物製造会社。越前打刃物の技を継承しつつ、いち早くステンレス銅を用いた刃物作りに着手し、越前刃物を家庭用の包丁として広めた立役者でもあります。龍泉刃物の特徴は表面の龍泉輪模様。「龍泉輪」の名前は、水面で波紋が輝く様子をイメージしてつけられました。国内のみならずヨーロッパやアメリカの展示会に出展し、美しさと切れ味の良さを兼ね備えた刃物が数々の賞を受賞しています。
龍泉刃物の中でも、優れた持続性と耐久性を実現したのが「武礼禅 龍(ブレイゼン リュウ)」のプロシリーズ(牛刀180mm:税込26,400円)。材料に高硬度・高靭性・耐摩耗性・耐食性を備えた超高級刃物銅を用い、越前打刃物の伝統的な技法で鍛え上げられています。職人が魂を込めて仕上げたプロ仕様の切れ味と重厚な使い心地が味わえます。
女性におすすめしたいのがダマスカス模様と温かみのある竹製ハンドルが特徴の「籠(ロウ)」シリーズ(三徳180mm:24,090円)。切れ味の良さはもちろん、軽さとサビにくさが人気を集めています。竹のハンドルは使っているうちに少しずつ艶っぽい茶色に変化し、道具を使い込む楽しさを教えてくれます。
龍泉刃物は一本一本職人の丁寧な手仕事で作られます。ステンレス銅は温度の調節が難しく、必要最低限の低温で鋳造する独自の技術で、刃の硬度と強靭さを最大限に高めています。研ぎの工程では、研ぎ歴65年の先代の知識と技を教え込まれた職人たちが神経を集中させて刃の切れ味を引き出し、その後の研磨作業で、美しいダマスカス模様や龍泉輪の波紋が浮かび上がります。柄(包丁の持ち手)の部分は衛生的で長持ちすることはもちろん、使いやすさと握りやすさが追求された形状で、機能性も申し分ありません。
700年の伝統と職人の技が生きる龍泉刃物は、一度使えばクオリティの高さが伝わってきます。大切したい一生モノの道具として手元に迎えてみてはいかがでしょうか。